石場建構法の魅力

風景

木造の家と言ってもたくさんの工法があります。石場建伝統構法とは戦前まで長い年月をかけて醸された日本独自のものです。地場の素材を組み合わせ自然と寄り添う無理のない家造りは日本の環境に優しく佇みます。

優れた耐震性

現在主流になってしまった建物を基礎に緊結する方法ではなく基礎石の上に柱を乗せるだけのこの構法は地震の際、揺れにあらがう事なくまるで相撲をとるような動きをします。また、木を組み合わせ貫(ぬき)という部材を通し竹を縄で編み込み土を塗る事で建物の「面」に粘りを出し、建物に加わる地震の力を相殺します。

施工風景

蟻害や腐朽を防ぎやすい

施工風景

柱を礎石建ちにすることで風通しを良くしたこの構法は白蟻が好む湿度のある床下環境を作りません。また、住み手自ら目視による確認ができます。元来より高温多湿の夏は建物を傷める大きな原因でしたが、通気性が確保されている石場建は防腐性に優れ、住まいの寿命を大きく延ばしてくれます。

快適な湿度をもたらす

杣耕社は、木と土と石と竹と紙とで造られた美しく古びる建築を提案しています。接着剤や石油化合物を含まない木や土などの自然素材は、空気中の有害物質を減少させる効果があります。
これらは“呼吸する素材”であり、湿気を吸収しては乾燥すると放出します。室内の適切な湿度を保つことでカビや結露を防ぎ、快適な空気環境を作り出します。

建築物

心安らぐ自然素材

木の香りや自然な色合いから来るぬくもり、土壁の柔らかな質感など自然素材に囲まれた空間は見た目にも温かみがあります。心を落ち着かせて日常の疲れを癒し、心身に安らぎをもたらします。

建築物

家が上手に年を重ねる

建築物

自然素材で構築された建物は住み手の生活と共に少しずつ表情を変えていきます。瑞々しく澄みきった新築の状態から主を守り自然にさらされ侘び寂びをまとい成熟していく様は表現し難い趣があります。外の景色と調和しながら一体化していく姿は自然と愛着を生み独特の風情を醸し出します。